千年の誓いの果てに
滅びの運命訪れる
千年樹は常に見ていた
人が紡いだ罪と罰の歴史を
[History1 罪]
むかしむかしクライ森の奥で
出会ったイブに恋をした
彼女に僕は赤い木の実の
在処を教えてあげたのさ
それが全ての罪の始まりだった
放たれた七つの光を
時の魔道師が
追い求めた
十年の狂気の果てに
罪の悪魔が動き出す
とても小さく ひ弱な僕の
コマドリの体では なにもできなかった
[History2 転生]
時の魔道師は弟子を求めて
僕が候補に選ばれた
人に転生したその姿は
恋したあの娘を模したもの
そして「僕」は「私」へと変わった
人として生きる喜びを
少しずつ
わかり始めていった
気弱な少女 優しい召使
様々な出会いを通して
忘れていた 罪の足音
私の背後にいつのまにか迫っていた
[History3 千年樹]
胸の凶刃 嗤う刺客は
悪ノ娘の手先なのか
力尽きた私の身体は
小さな苗木に変わっていた
世界を見守ろう 森の大樹として
百年経ったある日の事 森に現れたのは あのイブだった
五百年の騒乱の果てに
「私」は「私」と再会する
時の魔道師は イブを取り込み
やがて全てはとある一つの憤怒へ
[History3 罰]
父を憎んだ不幸なネメシスは
いつしか世界の王となった
そして彼女は 世界をも憎み
全てを「罰」の 炎で包んだ
それが全ての罪の終焉だった
荒野と化した世界でも 私の心は まだそこにある
千年の誓いの果てに
滅びの運命訪れる
千年樹は常に見ていた
人が紡いだ罪と罰の歴史を
千年の誓いの超えて
今こそ歌おう皆と共に
そして世界は生まれ変わる
君らが望む それぞれのユートピアへ