1.光を知らぬ人は言う。わたし、暗闇が好きなの、と。
2.そこには幸せの色がある、と柔らかな木洩れ陽のよう。3.
4.音を閉ざした人は言う。わたし、静寂が好きなの、と。
5.そこには幸せの音がある、と清らかなせせらぎのよう。6.
7.与えられなかったことこそを、君の証と呼べないか。8.
9.強くいるのと同じだけ、弱さにも意味があると思う。
10.弱いことを受け入れた先に、宿るのが強さだとも思う。
11.君が嫌う君の弱い場所だって同じと言えるから、
12.向き合いながら生きよう。13.
14.温もりを知らぬ人は言う。わたし、待ち続けているの、と。
15.そこに幸せの時間がある、と健気な灯を点している。16.
17.すべて授かった人は言う。わたし、ワタシが好きじゃない、と。
18.揃っているからこその苦しみに、心を汚そうとする。19.
20.往往にして世界を彩っているのは、
21.ブーケに収まる可憐な花々のように、
22.必要とされるだけの魅力がわかりやすく備わった存在だった。
23.悲しいけれど、そういうことみたいなんだ。24.
25.崩れ、倒れそうになる。でも僕は、忘れない。
26.湿った森にひそむコケの群れが、朝露に濡れる様を忘れない。
27.そこにも間違いなく、世界の彩りがあった。28.
29.人は人と比べないことにはいられない。
30.いつだって足りないところがみじめになって、
31.自分に非があるんだろうと思えてさえもくるが、32.
33.それは違うよ。どんな自分でもいいだろう。
34.いつになるかわからないけれど、
35.僕らが生きた先には、必ず僕らの意味が残るから。36.
37.生まれ持った特別は、望まれたものとは限らない。
38.どうしてだって、理由さえ知らされることはないけれど、
39.抱え込んで、食い縛って、前を見据えるその姿を、
40.誰が笑えるというのか。41.
42.強くいるのと同じだけ、弱さにも意味があると思う。
43.弱いことを受け入れた先に、宿るのが強さだとも思う。
44.君が嫌う君の弱い場所だって同じと言えるから、
45.向き合いながら生きよう。46.
47.光を知らぬ人は笑った。それでも朝焼けが恋しいと。
48.音を閉ざした人は笑った。それでも雨の音が恋しいと。
49.温もりを知らぬ人は笑った。いつか愛される日に出会えると。
50.美しい心のまま笑った。美しい心のまま笑った。51.
52.それらを知っている僕らだから、美しい心で生きなければ。
53.それらを知っている僕らだから、美しい心で生きるのだ。