また、間違まちがえた
これで何度なんど目めの愛あいだ？
もう、わからないくらいに溺おぼれている
ただのわがままなら
これでやめるから
もう一度いちど、壊こわれて 私わたしのために

柔やわらかい肌はだで雨あめが踊おどる
結末けつまつの色いろはグレイ、ありふれていたんだって
それぞれの暮くらしの中なかに煙けむる
願ねがい込こめて、歌うたうように
揺ゆれる瞳ひとみの奥おく、何なにを見みつめていたの？
ねぇ、間違まちがえていたのはどこから？

また、夢ゆめを見みた
それもまた夢ゆめの中なか？
もう、忘わすれたいくらいに憶おぼえている
あれもこれも違ちがうなら
すべてを隠かくした、嘘うその裏側うらがわで
あなたを待まっている

生なまぬるい風かぜが肌はだを撫なでる
羽根はねを休やすめた鳥とりのさえずりを聞きく
目障めざわりなほど、幸しあわせがちらついて
戻もどれなくなる前まえに、声こえが遠とおくなる前まえに

ただ、 許ゆるすだけ
あとは、許ゆるされるだけ
それだけを望のぞんでしまった、それだけを
愛あいされた分ぶんなら、ちゃんと返かえすから
もう一度いちど、愛あいして ただ私わたしだけを

傷きずつけてしまうたび、綻ほころんでいく答こたえが
窓辺まどべをつく、雨あめのように降ふる
汚よごれていくのは私わたしだけでいいから
夜よるへと向むかう列車れっしゃが来くる

ただ、ひとつだけ
きっと ただ、ひとつだけ
憶おぼえていた、愛あいの全部ぜんぶ
ただ、あなただけ
ずっと ただ、あなただけ

また、夢ゆめを見みた
それもまた夢ゆめの中なか？
もう、わからないくらいに憶おぼえている
あれもこれも違ちがうなら
すべてを隠かくした、嘘うその裏側うらがわで
あなたを待まっている

また、間違まちがえた
これで何度なんど目めの愛あいだ？
もう、わからないくらいに溺おぼれている
ただのわがままでも、嘘うそでもいいから
もう一度いちど、壊こわれて 私わたしのために

もう一度いちど、壊こわれて 私わたしのために
もう一度いちど、殺ころして 私わたしのために