真っ紅な顔で　打ち明けられた
帰り道
その相手は　僕じゃないと
そんなことは　わかっている

だって僕らは「幼馴染」だから
これからも、ずっと…

秘密基地の　時間と
お揃いの　キーホルダー
ガラクタかもしれないけど　宝物だよ
この気持ちを　伝えたいよ
でも全てを　なくしたくないよ
置き忘れた雑誌のように
いっそこのままでいい

「彼ができたよ」夜中の電話
顔は見えない　でも　わかるよ
昔から変わらない　目尻を下げて
八重歯が見える　幼い笑顔

きっとこれからは「彼」に見せるんだろうね…
これで、いいんだよね…

門限が過ぎて　叱られたね
一緒に　風邪引いたね
気づけばいつもの君がいるのが当たり前で
鮮やかな　想い出が
真っ黒に　変わるのなら
壁のラクガキみたいに　いっそこのままでいい

放課後のチャイムと　同時に走り出す君
ひとつに　結んだ　髪が風に　揺れて
僕にサヨナラを　言ってるかのように
近いと　思っていた　君が
遠くに感じるよ

手を繋いで　デートをして
夕陽の下で　キスをして
そんなこと考えても　やっぱピンとこないや
君が「好き」で　君が居なくて
頭の中で　叫んだって
これからも君にとって　僕は「幼馴染」でいい

だって僕らは「幼馴染」だから…