愛され足りないわ

能がない？　わかんない
何　何　はいはい間違いない

脳がない？　下んない
yummy　yummy　大概味気がない

未だ荒唐な夢の奴隷
有り物を纏う舞台の上
どうか色物のあたしにも
雷鳴のような拍手をくださいな

愛され足りないわ！
喉から手を繰り出して
もっともっとほら求めてちょうだいな

ありきたりな　言葉じゃなくって
えっと、そう大層特別な！

蝶も花も　目に入れて
きっときっとまあ痛くはないの

May I cry?　ねえ
だってだってまだ愛され足りないわ

余った役で満たせる程馬鹿じゃない
でもね自分で自分を騙せる程賢しくない

二番手のいる一番なんて価値が無い
だから何かにとって誰かにとって唯一になりたいの

壁に吐いた無様な声
腑煮やす舞台の袖

どうせ傀儡のガラクタだ
嗚呼　知っていたんだ
あたしはシテじゃあない

話にならないわ！
悲喜劇にも娯楽にも
成り得ない程につまらん人生だ

悔いはないわ　後もない

なんて言ってなぜ息をしているって？

観せてやるわ　呉れてやる
継いで接いで成す命の音色を
なあ　どうだい
そう死して尚も咲く人間劇場だ

愛され足りないわ！
脳の裏に灼きつけて
ずっとずっとほら見つめてちょうだいな

ステロ的な　台詞じゃなくって
えっと、そう大変絢爛な！

心の臓に釘付けて
ぐっとぐっと　ほら痛くはないの

May I cry?　ねえ
そんなもんじゃまだ死にきれないのよ

だってだってまだ愛され足りないわ！