このふざけた腕が　檻の隅で　鍵をうるさく鳴らす
隙間から見つめる月夜
したたる血がぱっと飛び散るような
したたかで狂った逃げ方で　逃げてた

負け続けることに意味はない
追っ手のその目に迷いはない
無価値なぼくらと呼ぶくせに
血眼で求めている
したたる血がパターンで輝き
教えている　ぼくたちの場所を

重力が消し飛んだ死の砂漠で　きみに触れたよ
ぼくらの引力だけが引き合える　傷つけ合える
輝く血で濡れた砂で　なにも見えないほどの光で
ぼくら以外には捉えられない　いびつな姿

叫びに答えはひとつもない
投げられるつぶて　暇はない
無意味なことと言うくせに
追っ手のその目はギラつき血走り
したたる血がやつらを引き寄せる
皮肉に暖かさを求める

常識が消し飛んだ夜の中で　きみに触れたよ
刺し違えてもいいと引き合える　傷つけ合える
輝く血で濡れた頰に　涙ひとつ　落としても消え
ぼくら以外には理解できない　悲しさだけが
いびつな姿

ぼくらは力を恐れてる
檻に閉じ込めて忘れ去る
いびつな姿

誰もが目を覆うねじれた指で　ぼくに触れてよ
悲鳴をあげる奴らを横目に　抱きしめあって

時間が止まったような静寂に　きみの手をとる
ぼくらの力だけが世界を　傷つけられる
輝く血で濡れた瞳　なにも見えないほどの光で
ぼくら以外だけみつめていた　いびつな姿

この美しい夜に　檻の中で　鍵をうるさく鳴らす
差し込む月明かりに影
いびつな姿