眠ねむりつく度たび 思おもい出だす景色けしきは
悲願ひがんにやぶれた貴女あなたの影かげ
解とけない呪のろいを 私わたしが救すくうと
誓ちかって いま 息いきを吸すう

街まちの空気くうきや 桜さくらの散ちる速度そくどに
悪夢あくむの末路まつろも デジャヴのように
同おなじ結果けっかに 心こころ削けずっては
貴女あなたのためにと ひた走はしった

けれどその名なに繋つなげて
託たくされた願ねがいは
哀かなしみじゃなくて
溢あふれる愛あいの花はなと知しったんだ

貴女あなたの面影おもかげに
救すくわれていたのは私わたしだ
もう迷まようことはない
繋つないだこの一いっ冠かんは
誰だれのためでもなく
私わたしが咲さき誇ほこる証あかしだ
夢ゆめに祝福しゅくふくを
咲さかすよ 十帰とかえりの花はな

きっと今いまでも 私わたしの背中せなかを押おす
祈いのりも一緒いっしょに連つれていくから
枯かれない意志いしを
譲ゆずれない決意けついを萌木もえぎに宿やどして
次つぎこそは そう この脚あしで

何度なんどだって咲さかせよう
何度なんどだって届とどけよう
秋あきめく二に輪りんの冠かんむりを
やぶれた夢ゆめ 結ゆい合あわせて
二人ふたりで手てにする時ときを
ずっと待まち望のぞんでた

貴女あなたから生うまれた
私わたしであることを
誇ほこりに
揺ゆらがない鼓動こどうは
明日あしたに 運命さだめに 自分じぶんに
もう負まけることはない
光ひかり射さすこの一いっ冠かんは
他ほかの誰だれでもなく
貴女あなたと巡めぐり結ゆく証あかしだ
歓よろこびの束たばを
贈おくるよ 十帰とかえりの花はな
救済きゅうさいの一いっ歩ぽを