「信仰なしには、絵を描いても味がないんだよ」
ああ、そうなのかい
汗ばんでも、目が
滲むまで　気付かないほど僕は不器用
大人になりたくない

「”命を賭ける”？とか、なに言ってんだろ、くだらないよ」
だそうだ、随分と言ってくれんな
虫籠の中、踊る揚羽より
外で躓いてる蛾の方が、最低で美しいんだ
削って、さぁ抉って

「抵抗なんてさ、虚しいんだと、頷けるほど僕は賢くない」
何だって結局、そう
望むこと、臨んでくことだけがハウトゥー
”誰か”に偽りたくない

「気楽に生きるのが悪い」らしい、
浮かべれないね　”もういっそ沈んで黙ってたい”が
心根の奥ちらついてく前に
喧嘩しようぜ、青年は
大概が呆れるような　理由で

勤勉に歩いていこうぜ
見窄らしく、さぁ朗らかに
なんでもない夏へ行こうぜ
上も下も覚束ない日々へ

痛みを描けるのが間違いだと　思えないよう、
この傷が　どっかしらに残ればいいなぁ
灯に眩んで寄り掛かるより、
夜を彷徨っている目の方が　最低でも死んじゃいないさ
衒って、さぁ背いて