落おちっこったら煤すすけた色いろの花はなが咲さいて
そっからまだ動うごけないまま考かんがえていた

冗談じょうだんなら埃ほこりをかぶったままでだって
使つかえるから気きにしないでいたな
どこの誰だれが使つかったって言葉ことばは虚むなしくなることも
ありえるから使つかえないでいたな

足たりない気持きもちが優やさしさを生うむなら
いつまで経たっても毒どくの中なかでだけ
満みたしていくような花はなになるだろうか

まるで最後さいごの顔かおでバイバイだ
今いまじゃこっちも静しずかになった
角かどの駄菓子屋だがしやから
四角しかくに手てを振ふってバイバイだ
夕日ゆうひがキラリ目めを奪うばっていくよ
言葉ことばはやぶけたまま、夕立ゆうだちが…

消きえない嘘うそが優やさしさを救すくうなら
いつまで経たっても泥どろの中なかでだけ
頷うなずいてるような花はなが咲さくだろうか

まるで最後さいごの顔かおでバイバイだ
影かげがこっちも埋うめてくような
家いえの向むかい公園こうえんで
三角さんかく帽子ぼうしもバイバイだ
夕日ゆうひがキラリ背せを伝つたっていくよ
言葉ことばはやぶけたまま、夕立ゆうだちが…