「7月15日金曜日。放送委員が、お昼の放送をお届けします」
「今日はさっそく、一曲目にいきましょう」
「2年4組、橘一真先生のリクエスト。榎南雫で、”朝の在り処へ”」
不幸なことがあふれてる世界で
誰かの小さな悩みなんてさ
きっと神様も 気づいてはくれない
だから こうして歌にしてみたんだ
辛い時 辛いと 言えないのはどうして
悲しいのはいつも 自分のせいにして
こんな小さな私が 何を悩んでも
変わらないんだなぁ どうせ知らん顔で
回っていくんだ
明日が来なければいいのに
って思うけど 今日にいたって苦しくて
違う今日がどこかにあるなら そこまで
逃げたっていいよね 守ったっていいよね
いいよ 全力で逃げても
いいよ 今を投げ出しても
いいよ 君が消えないように
この歌のせいにして いいから
楽しみで眠れなかった夜が きっとあったはずだよ
今はたぶん どこか遠く 遠く知らない場所に
迷い込んでしまっただけ
辛いのは全部 この世界のせいにして
探しに行こう その眩しささえも愛おしい朝を
明日が来なければいいのに
って思うけど 今日にいたって苦しくて
臆病者などと 思われても構わない
私もそうだよ でも今はこうして
笑えるんだ あぁ
何度でも歩き出せるから
焦らなくていいから
一つずつでいいから
私たちは 案外簡単に
迷子になってしまうみたいだ
そんな事も あったなって
いつかのあなたに 笑ってもらうといい
明日が来なければいいのに
って思うのは 違う明日があることを
知ってるから ここが居場所じゃないとわかってるから
諦めてないから
いいよ どこかに隠れても
いいよ たくさん休んでも
いいよ 君を守れるなら
嘘だってなんだって
いいよ 全力で逃げても
いいよ 今を投げ出しても
いいよ 君が消えないように
この歌のせいにして いいから
お願い その全てを 私のせいにしていいから