この歌声を　よく知っている
この泣き声を　よく知っている
この呼び声を　よく知っている
僕が助けに行かなくちゃ

絡まった闇に目を塞がれて
吸われ尽くした心は枯れている
きっともう僕はダメだ
でも、君を助けに行かなくちゃ

「また明日」今度こそ「また明日」
お日様の下で君に言うんだ
君を愛して　僕を許して
泣かないで　泣かないでよ僕の歌姫

この掌を　よく知っている
この足音を　よく知っている
この呼吸を　よく知っている
知っているよ君はここに居るんだ

絡まった闇を掻き分ける腕も
枯れた心を蘇生する涙も
十分すぎるくらい貰っているのに
僕はどうして壊れたままなんだ

ララ、ラリ、ルラ
ララ、ラリ、ルラ
ララ、ラリ、ルラ

君が歌う
ララ、ラリ、ルラ
ララ、ラリ、ルラ
ララ、ラリ、ルラ
ララ、ラリ、ルラ

あぁ、君どうか許しておくれ
僕はとっくに夜に
のまれてしまったのに
名前も忘れた君に
「僕を捨てて何処かへ行け」
と、言えないんだ

突然 突き刺すような光が
僕の眼球を
早く起きろと目を覚ませと
殴りつける
明けない夜は無かったと泣く君は
恐る恐る開いた瞼に触れて
「あなたを信じてたよ」
と、そう言った

「リリィ」
「なに？」
「リリィ」
「そうだ、リリィ、君の名前だ」
「ねぇ、リリィ」
「なに？」
「怒ってる？」
「あなたはバカね」