左右盲 歌詞

『ヨルシカ - 左右盲』収録の『左右盲』ジャケット
歌手:

ヨルシカ

タイアップ: 映画「今夜、世界からこの恋が消えても」主題歌
よみ: さゆうもう
発売日: 2022.07.25
作詞: n-buna
作曲: n-buna
編曲: n-buna
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君の右手は頬を突いている
僕は左手に温いマグカップ
君の右眉は少し垂れている
朝がこんなにも降った


一つでいい
散らぬ牡丹の一つでいい
君の胸を打て
心を忘れるほどの幸福を
一つでいいんだ
右も左もわからぬほどに手探りの夜の中を
一人行くその静けさを
その一つを教えられたなら


君の左眉は少し垂れている
上手く思い出せない
僕にはわからないみたい
君の右手にはいつか買った小説
あれ、それって左手だっけ


一つでいい
夜の日差しの一つでいい
君の胸を打つ、心を覗けるほどの感傷を
一つでいいんだ
夏に舞う雹のその中も手探りで行けることを
君の目は閉じぬことを


僕の身体から心を少しずつ剥がして
君に渡して その全部をあげるから
剣の柄からルビーを この瞳からサファイアを
鉛の心臓はただ傍に置いて


一つでいい
散らぬ牡丹の一つでいい
君の胸を打て
涙も忘れるほどの幸福を
少しでいいんだ
今日の小雨が止むための太陽を


少しでいい
君の世界に少しでいい僕の靴跡を
わかるだろうか、君の幸福は
一つじゃないんだ
右も左もわからぬほどに手探りの夜の中を
君が行く長いこれからを
僕だけは笑わぬことを
その一つを教えられたなら


何を食べても味がしないんだ
身体が消えてしまったようだ
貴方の心と 私の心が
ずっと一つだと思ってたんだ

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歌手: ヨルシカ
タイアップ: 今夜、世界からこの恋が消えても
ステータス: 公式 フル

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  • 今夜、世界からこの恋が消えても 主題歌 歌詞

ヨルシカ『左右盲』の Official Music Video

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「n-buna(ヨルシカ)」コメント

相手の顔や仕草を少しずつ忘れていくことを左右盲になぞらえて書いた楽曲です。オスカーワイルドの幸福な王子を歌詞のモチーフにしています。
映画版とリリース版で楽曲のアレンジが少し変わっています。映画版では世界観に合うよう映画音楽を統括されている亀田誠治さんと相談しながら、冒頭の生活音的なサンプリングを減らして優しくアコギを聞かせる編成にしたり、最後のサビに男女でのコーラスを入れたり。よりエンディングに寄り添った、少しドラマチックなアレンジになっています。そのちょっとした違いも映画の中で楽しんでもらえたら幸いです。


「亀田誠治」コメント

時に素晴らしい小説は、読んでいるうちにあたかも自分がその小説の中にいるような感覚になることがあります。ある時から僕も、自分自身がこの『セカコイ』の物語の登場人物のような気持ちになっていました。いい歳こいたオッサンが40年前の学生時代にタイムスリップして、真織や透や泉の三人の輪の中にいるような・・そんな奇妙な既視感です。
この映画『セカコイ』には「人が人の幸せを願い、祈る気持ち」が通奏低音のように流れています。ですから音楽は、劇中のサウンドトラックから主題歌まで一筆書きで淀みなく設計する必要がありました。J-POPの地平線をくまなく見渡したところ、この『セカコイ』の物語性を表現できるのはヨルシカの世界観しか考えられず、ヨルシカと僕は音の往復書簡のようにやりとりを重ね「左右盲」という尊い楽曲が生まれました。映画『セカコイ』の物語に寄り添い、この時間軸でしか存在しない尊い音楽が、登場人物の心と、映画館で映画を見る人の心をつなぎます。


「一条岬」コメント

分かつことのできない優しさと悲しさ。
その陰影すらも表現された素晴らしい曲だと思います。


自分にとってヨルシカさんは、安易に好きと言えないくらいに好きなアーティストでした。
繊細で、切れ味に優れ、抜群の世界観がある楽曲の虜になっていたからです。


「左右盲」を初めて聴いた時の衝撃は忘れません。
原作で目指していた、光のような、悲しみのような優しさが体に流れ込んできました。


喜劇でも悲劇でもなく、優しいだけでも悲しいだけでもない。
そんな映画の余韻を彩ってくださる素晴らしい曲だと感じています。


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