産まないでよ ねぇ、何もできないならさ
今、此処でさようならしようか
なぁ、例えそれが僕の生命を創りあげたものだとしても

構わないでいて　僕だけが
巡り合わせられた運命だ
どうもできないと歌う僕を
ただ僕は救いたいだけ

厭わないでいて　これ以上は
理に適うことなどないのだから
言の葉の残滓はいつか形骸の海へと沈んでいく

消さないでくれ　きっとこの生はもう
辻褄合わせに埋めた差異だ
叶うことなんてないが　いつか
報われるだなんて夢を見ていた

届かないか　この詩は
無価値だと口を揃えるのさ
当て所ない相違を込めて
この喉を締め上げて歌え
あぁ 今 ほら

足らないのなら　そっと捨て去ってくれ
曖昧な答えはいらないから
祈ることことなんてないが　刹那
浮かぶ顔が僕を歩かせたまま

産まないでよ ねぇ、何もできないならさ
今、此処でさようならしようか
なぁ、伝うことなんてないか
僅かでも貴方は救えないや

産まないでくれ　死にたがる僕たちは
ありもしない安堵を求めている
嗚呼　雨を待っていた
この憂いごと流せられたなら