★1A
「愛したい」は大抵が嘘で
相手次第じゃ単純　解(ほど)けてく
「そうじゃない」と言い切ったときには
もう　遅い　遅い　遅いね

猿芝居は案外騙せて
気付かないと慢心育ててくんだ
二人に水を差す様に

★1B等身大の言葉だって　自尊心がセリフを変えて
肥大してしまう言動　刻々(こっこく)　想像に呑まれていく

★1C
嗚呼　貴方がいない夜を知った
台本(シナリオ)に赤く線を引いた
広い部屋狭いベッドの上

書かれてもいない思いを言った
その途端嘘が本当になった
独り人生劇場はここで終わらせてしまおうか

★2A
文字自体に意味などは無くて
演じる事で言の葉になる
口にする度涙が出るのは
痛い　痛い　痛いね

猿芝居に散々感(かま)けて
馬鹿みたいに戯(たわむ)れ繰り返していく
心に嘘をつく様に

★2B
もう一回セリフを読んだ　結局はアドリブだった
期待してしまう結末　相当　想像に呑まれている

★2C
嗚呼　貴方がいない夜を知った
台本(シナリオ)の赤い線を消した
頭では分かっているから

書かれてもいない思いを言った
その途端酷く涙滲(にじ)んだ
独り人生劇場はここで終わってしまったんだ

★D
言葉を変えてみても　声は震える
瞳を閉じてみても　世界は僕らの為にある

★3C
嗚呼　貴方がいない夜を知った
台本(シナリオ)に赤く線を引いた
広い部屋狭いベッドの上

書かれてもいない思いを言った
その途端嘘が本当になった
独り人生劇場はここで終わらせてしまおうか