イヤフォンで塞ぐ 膝 抱える
サナギのように 武装してた

目は 退屈な 街を見てても
鼓動は いつだって 焦がれてた空

まだ 昨日の後悔(ささくれ)も痛むのに
今日を壊す夢を見た
高速で羽化しようと もがいて もがいて

心の壁は ソラネタリウム
名も無き扉を わななき開けよう
ルリタテハのように 傷を 認め 風を 愛したい
見あげてるだけの 空なんていらない
ここにいる私よ 私を越えてゆけ
サナギはとっくに 虫籠から逃げた

悪いニュースは閉じればよかった
天気予報は日々なじればよかった

知らないのが 幸せと 教わっても
虹を探すほうがいい
命綱のない夢に あがいて あがいて

無色透明な ソラネタリウム
果てを決めたのは 怖がりな私
マイマイガのように 堕ちてもなお 光 目指したい
組み直すだけの 脚なんていらない
逢いたかった私が 私を呼ぶほうへ
額縁の中に 飾られてちゃダメだ

扉 開けた 強い 風だ 嫌だ
咄嗟に 閉じた 後悔 残るだけだ
もう一度 開けた 覚悟 決めて 開けた

イヤフォン 外して
厳しくて だけど あたたかい
子どもの頃 撫でてくれた手のような強さを

壊せ

心の壁は ソラネタリウム
錆びついた扉も 根こそぎ開けよう
ルリタテハのように 傷を 認め 風を 愛したい
ひび割れた空の 光に向かって
ここにいる私よ 私を越えてゆけ
サナギはとっくに 虫籠から逃げた

翔(はばた)けよ、私
空を壊すために