「さよなら　愛した街の灯よ。」　その声を繰り返してる
耀（かがよ）う漁火がぼんやり夜を揺らし始めた
ゆらゆら　思い出すたびにまた
いたい　いたい　軋み始めるココロ

月の砂漠は寒くて凍えるけど　あなたを想うと暖かくて
昔話をしようよ
この爪は誰かを傷つけてしまうよ　私がそう言うとあなたは
笑ってそっと抱きしめた

見慣れた街並みを染めなす橙色の宝石は
もう奇跡みたいで　揺さぶられたら　まるくなってねむくなる

孤独なまま産まれてきて悲しんで憎んで濁ったうた
歪なままでもいいこと　それを知るまでに

思い返せばいつも隣でうたう　あなたの言葉が暖かくて
時計の針は速いね
いつか私も骨と皮だけになって　新しい命の糧になる
その前に会いたいよ　会いたいよ

月の砂漠は寒くて凍えるけど　あなたを想うと暖かくて
昔話をしようよ
いつか世界のどこかでもう一度会えたら
弱虫なままの私を笑ってそっと抱きしめて